果物や野菜に豊富に含まれるカリウムは、私たちの体に欠かせない栄養素。血糖値や血圧の調整、骨密度の維持、筋肉や代謝機能のサポートなど、さまざまな健康効果が期待できる。しかし、カリウムの摂取に注意が必要な人もいる。この点について詳しく見てみよう。
腎機能が低下している人は、野菜や果物の摂取に気をつける必要がある。腎臓が弱くなると、尿を通じてカリウムを排出する能力が低下する。そのため、カリウムの摂取を制限しなければならない。
実は、果物や野菜の皮にはカリウムが豊富に含まれている。体内にカリウムが蓄積されると、高カリウム血症を引き起こす恐れがあり、重症の場合は筋力低下や不整脈を招く可能性もある。
では、腎機能が低下している人は、果物や野菜を完全に避けるべきなのだろうか?必ずしもそうではない。実は、摂取量を減らさずにカリウムの摂取量を減らす方法がある。
専門家は、腎機能が低下している人に対して、果物や野菜を水に浸してから食べることを推奨している。カリウムは水溶性で、水に溶けやすいため、野菜を水に浸すことでカリウムを流し出し、摂取量を効果的に減らすことができる。
果物も同様に、2時間程度水に浸してから食べることが勧められている。ただし、果物をそのまま水に浸すのではなく、切ってから浸す方がより効果的だ。
また、果物の皮にはカリウムが多く含まれているため、皮を剥いて食べることが推奨されている。この方法を実践すれば、カリウムの摂取量を約50%減らすことができる。
ただし、この方法でカリウムを減らせても、完全に除去することはできない。健康と安全を守るためには、必ず主治医と相談し、適切に調整を行うことが重要だ。