健康マニアの間で注目されている活性酸素。実は、普段何気なく取っている姿勢や行動が、知らず知らずのうちに活性酸素を増やしているかもしれない。今回は活性酸素を増やしてしまう意外な習慣と、その対策法を紹介する。
「活性酸素って何?」という人のために、まず基本から説明しよう。活性酸素とは、体内の酸素が不安定な状態になったもので、細胞やタンパク質を攻撃して老化を促進する厄介者なのだ。
特に注目したいのが、細胞のエネルギー工場として知られるミトコンドリア。ここに過剰な酸素が送り込まれると、活性酸素が大量に作られてしまうのだ。
意外と知られていないのが、普段の姿勢と活性酸素の関係。しゃがみ姿勢やあぐらは要注意で、これらの姿勢は下半身の血流を悪くし、神経への酸素供給を妨げる。そこから急に立ち上がると、血液が一気に流れ込み、活性酸素が大量発生するという仕組みだ。正座で足がしびれるような状態も同じく危険信号となる。
運動好きな人は特に気をつけたいのが、ハードな運動の急な中止。無酸素運動で筋肉への酸素供給が止まると、脳が酸素不足を感知。すると運動を急に止めた時、余った酸素が活性酸素に変わってしまうのだ。
対策としては、運動後のクールダウンをしっかりと。ゆっくりと動きを緩めることで、酸素を効率よく使い切り、活性酸素の生成を抑えられる。なお、喫煙、食べ過ぎ、ストレス、紫外線も活性酸素を増やす原因となっている。
では、すでにできてしまった活性酸素はどうすればいい?ここで強い味方となるのが、抗酸化栄養素。特に、カラフルな食材に多く含まれているので要チェックだ。
赤色食材なら、リンゴ、トマト、唐辛子、クランベリーがおすすめ。これらにはリコピンやアントシアニンという抗酸化栄養素が豊富に含まれている。また、カボチャ、ニンジン、柿、サツマイモ、みかんなどの黄色食材には、カロテノイドが多く含まれているのが特徴だ。
さらに、ブロッコリー、ほうれん草、ニラ、シソ、ブドウ、ナス、ブルーベリー、タマネギ、ニンニク、大根なども抗酸化栄養素の宝庫。これらの食材を日々の食事に取り入れることで、活性酸素対策も楽しく続けられそうだ。