人気クリエイターツヤンへの恐喝事件、首謀者クジェヨクに実刑判決…その裏に隠された5人の実態

引用:ツヤン、クジェヨクのSNSチャンネル
引用:ツヤン、クジェヨクのSNSチャンネル

クリエイターのツヤン(tzuyang)に対する恐喝事件で、コンテンツクリエイターのクジェヨク(本名:イ・ジュンヒ)が一審で懲役3年の実刑判決を受けた。

水原(スウォン)地裁刑事14部単独のパク・イラン裁判官は20日、恐喝などの容疑で起訴されたクジェヨクをはじめ、チェ弁護士、チュジャク鑑別士(チョン・グクジン)、カラキュラ(イ・セウク)、クロコダイル(チェ・イルファン)の計5人に対する判決を言い渡した。

裁判所はクジェヨクに懲役3年、チェ弁護士に懲役2年を言い渡し、その場で両被告を法廷拘束した。他の被告については、チュジャク鑑別士に懲役1年・執行猶予3年および社会奉仕160時間、カラキュラに懲役1年・執行猶予3年および社会奉仕240時間、クロコダイルには罰金500万ウォン(約52万円)をそれぞれ言い渡した。

判決文で裁判官は「被告人らはプライバシー侵害の違法性をほとんど認識していなかったと考えられる」と指摘。特にクジェヨクについては「法廷に至るまで反省の態度を見せなかったことが不利な情状となった」と述べた。

チェ弁護士に対しては「弁護士かつ記者として公的な業務を遂行する立場でありながら、訴訟過程で取得したツヤンの個人情報を無断で流出させた」と厳しく批判した。

事件の発端は2021年10月。クジェヨクがツヤンに対して「お前が訴訟を乱発して小規模事業者を苦しめているという動画を投稿する」と脅迫し、5500万ウォン(約575万円)を恐喝した容疑で拘束起訴されたことにある。

引用:チャンネル「カラキュラメディア」
引用:チャンネル「カラキュラメディア」

捜査過程で検察は、チュジャク鑑別士、クロコダイル、カラキュラらもクジェヨクの犯行に加担していたと判断。メッセンジャーのグループチャットを通じて各自が入手したツヤン関連の情報を共有し、通話で犯行を共謀していた事実が明らかになった。

特筆すべきは、チェ弁護士による別件の恐喝容疑だ。ツヤンに対して「風俗業界での経験など過去を暴露する」と脅迫し、メディア対応の名目で2,300万ウォン(約240万円)を恐喝。さらに、ツヤンの脱税疑惑をチャンネル「ガロセロ研究所」側に提供するなど、積極的に関与していた。

加えて、クジェヨクによるツヤンへの情報提供がメディアで報じられた後、チェ弁護士はツヤンの元恋人で所属事務所の代表だったA氏(故人)の指示があったように見せかけるため、遺書を偽造して流布していたことも判明した。

検察は当初、クジェヨクに懲役4年、チェ弁護士に懲役5年を求刑。その他の被告にも、チュジャク鑑別士に懲役3年、カラキュラに懲役2年、クロコダイルに懲役1年をそれぞれ求刑していた。

しかし裁判所は、一部被告人の犯行への関与度や反省の有無などを考慮し、検察の求刑より軽い刑を言い渡した形となった。

法曹界からは今回の判決について「有名クリエイターを標的とした組織的な脅迫犯罪に対する警告としての意味が大きい」との見方が示されている。

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